煙か土か食い物

2005年9月10日 読書
これが噂の舞城か。
そう、今回は舞城王太郎が主管です。
今、現代でもっとも世間一般の世界に近いゼロの波が舞城です。
世間一般の世界から弾き飛ばされて出来たゼロの波が舞城の手によって、再び還ろうとしているのです。
そこに有るのは恨みか辛みか凱旋か、波の波紋は再びゼロを寄せるのか返すのか。

舞城作品には大きな特徴が有ります。
緻密な一人称で粉々な世界をさらに破壊すると言う特徴です。
ミステリと言うジャンルに身を置きながら、夢もファンタジーも有りません。
しかしながら、舞城作品はミステリ以外の何者でも無いのです。
ミステリと言う単語自体が非常に曲解の代物なので、分別には難解を極めるのですが、舞城作品はその曲解な代物の方程式に何も代入せずにミステリと求められるのです。

この舞城作品も百?はファンタシスタな訳なので、実際に手に持って見て下さい。
恐らくは壁本にはならないと思いますが(クリスマス・テロル並の壁に向かう速度も破壊力も無いですので)おすすめできます。
ただ、僕はミステリなんて読まないほうが良いと思いますし、得る物も無いと思いますし、本当は読んで欲しくは無い所です。

これからの世の中で新たなキーになり得る物を紹介する僕の日記ですが、今回の舞城紹介は何とも言えません。
願わくば、願わくば。
まず一読してみるのも人生って奴だと思う訳ですよ。













ISBN:406274936X 文庫 舞城 王太郎 講談社 2004/12 ¥580

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